「映画 太陽の子」10年プロジェクト・FOR THE FUTURE 〜未来へつなぐ〜特別上映会

メンバー紹介

GCAメンバーのご紹介

グローカル・コンテンツ・アソシエーションのメンバーをご紹介します。

森・コウ

森・コウ

ELEVEN ARTS STUDIOS / President & CEO

ロサンゼルス在住の映画プロデューサー。ロサンゼルスにてCEO を勤めるELEVEN ARTS STUDIOS を2003 年に設⽴。アメリカ国内外で映画製作を⾏い、また多くの⽇本のアニメ作品を北⽶にて配給をする活動を中⼼としている。プロデュースした作品は国際的映画祭で数多く受賞。代表作としては、NHK との国際共同製作作品である『映画 太陽の⼦』(英題:Gift of Fire)は、監督に『晴天を衝け』の⿊崎博、出演に柳楽優弥、有村架純、三浦春⾺を迎え、2021 年夏のヒット作品となった。『ロード・オブ・カオス』(監督:ジョナス・アカーランド、出演:ロリー・カルキン、エモリー・コーエン)はリドリー・スコットのスコットフリー、20th Century Fox と組み、2018 年度サンダンス映画祭に選ばれ、『ダウンレンジ』(監督:北村⿓平)は2017 年度トロント国際映画祭に選ばれる。『マンフロムリノ』(監督:デイブ・ボイル)は、⽶国インデペンデント映画最⾼峰のアワードで、アカデミー賞に並び権威のある2015 年度インディペンデント・スピリット賞にプロデューサーとして⽇本⼈初のノミネート。アニメ作品では『銀魂 THE FINAL』、『えんとつ町のプペル』、『リョーマ!The Prince of Tennis 新⽣劇場版テニスの王⼦様』などの北⽶公開も担う。スピルバーグやJJ エイブラムスもメンバーであるProducers Guild of America に所属。

森・コウからのメッセージ

『映画 太陽の子』。僕は米国に移住してすでに23年が経ち、ハリウッドにて活動してきました。この脚本を始めて目にしたのは、2018年。黒崎監督が、別の作品の撮影でロサンゼルスに来て、初めて彼にお会いし、その熱い思いを聞きました。彼はその時点ですでに10年近くこのプロジェクトに取り組み、原爆を扱うというリスクとそのセンシティブな内容から、日本では作るのが難しい、という状況を伝えられました。脚本を読み、胸が熱くなりました。この時代に、このジェネレーションに作られるべき映画だ、と思いました。この作品を世に送り出し、あの時代に生きた、熱い若者たちの生き様をたくさんの方々に見ていただき、感じていただきたい、と。そこから黒崎監督のその想いが僕らを突き動かすかのように前に進んだのです。そう、作るのに10年かかっているのだから、この熱い映画、熱い思いをここから10年、みなさんと共有していきたい。忘れてはいけないことがある。忘れたくないことがある。だから、忙しく過ぎてゆく日々かもしれないけど、ちょっとだけ立ち止まって、この映画をみなさんと観て、そしてずっと大切なことを忘れずに、考えてゆきたい。10年間、みんなと同じく歳をとっていく、それだけでも素敵だと思えて、明日への希望に胸が躍るのです。

支援メンバー

浜野高宏(『映画 太陽の子』共同制作プロデューサー)

1966年生まれ、東京都出身。1990年からディレクターとしてNHK広島放送局に勤務。『NHKスペシャル 兄と妹 生命を見つめて』などを制作。その後、報道局で「クローズアップ現代」「NHKスペシャル」などを多数担当したのち、2020年にはロサンゼルスのAmerican Film Instituteで番組制作を学ぶ。

帰国後、国際共同制作を中心に映像制作のプロデュースを続ける。これまで「祖国を奪われた人々」(日・米)、「パペットが見た夢」(日・リトアニア)、「ナノ・レボリューション」(日・加・仏)、「赤道直下4000キロ」(日・加・独)、「レッド・チルドレン」(日・中)、「二重被爆TWICE」(日・デンマーク)、「Music for Tomorrow」(日・米)など、担当した国際共同制作作品は40本を超える。

特に、東日本大震災後は、被災地と向き合った「震災後を歩く デヴィッド・スズキ」(12  NYやシカゴの映画祭で受賞)や「波の向こう」(13 独ハンブルク映画祭などで受賞)を制作。「スペースシップアースの未来」(14 露モスクワドキュメンタリー映画祭で受賞)などを制作してきた。

オランダとの共同制作作品「テロリストの母とよばれて」(19)はATP最優秀賞。2015年カナダ国際ドキュメンタリー映画祭で国際舞台でのドキュメンタリー制作の貢献した制作者に授与されるDoc Mogul賞を日本人として初めて受賞。2020年「首都直下地震ウィーク」の取り組みではイタリア賞・ABU賞を受賞した。

さらに、日本文化を独自の視点で見つめる作品を担当。日本文学、能や歌舞伎、さらには日本映画に至るまで1000年以上にわたる日本の異界文化の歴史を辿った「ドキュドラマ 異界百物語」、様々な職人を感動的にドキュメントする「シリーズ クリエーション」などの日本語版・英語版をプロデュースしてきた。

ドラマ作品では、「シリーズ 妖しき文豪怪談」(10 是枝裕和・塚本信也・落合正幸・李相日監督)がロッテルダム映画祭など18か国で上映されたほか、「怪異TV」(15)、「最後の贈り物」(16) などを制作。

映画『エルミタージュ幻想』(03 ソクーロフ監督)、『冬の日』(11 黒崎博監督 )、『ひろしま 石内都・遺されたものたち』(13 リンダ・ホーグラント監督)、『太秦ライムライト』(14 落合賢監督) 、『映画 太陽の子』(20 黒崎博監督)などの制作・劇場上映に携わる。韓国との共同制作『劇場版 バーニング』 (19 イ・チャンドン監督)はカンヌ・NY・LAの各映画祭で批評家賞を受賞、米アカデミー賞外国語部門のショートリストに選ばれる。

2021年8月公開で日本の原爆開発を描いた『劇場版 太陽の子』の制作に加わり、その背景にある歴史的事実に光をあてた『原子の力を解放せよ ~戦争に翻弄された核物理学者たち~』も制作。同時期に、集英社から共同執筆で同名の新書が絶賛発売中。

浜野高宏からのメッセージ

今回の映画『映画 太陽の子』には並行して進んだプロジェクトがありました。2020年8月NHKで放送されたドキュメンタリー「原子の力を解放せよ」です。太平洋戦争中、原子核物理学に関わり核兵器開発に巻き込まれっていた科学者たちの実話です。この2作品に関ろうと思ったことには理由がありました。

実は、私の原点は広島にあります。1990年NHK広島放送局に赴任。翌年、広島平和記念資料館で閲覧できる「被爆者証言ビデオ」の制作を担当しました。50人の被爆者の方々にインタビュー、20分にまとめる仕事で、取材・撮影・編集と数カ月に渡って皆さんの話を繰り返し聞き、原爆投下前後の広島を追体験したのです。強烈な経験談は、まるで映像のように脳裏に焼き付きました。以来30年あまり、二つのことを考え続けてきました。

「あの悲劇はなぜ起きたのか」「どうすれば次の悲劇を避けることができるのか」

その答えは今も探し求めています。10年間、映画『映画 太陽の子』の上映を続けるというアイデアを聞いた時、答えを多くの方々と一緒に考える機会になると思いました。このプロジェクトを皆さんと一緒に実現できたら嬉しく思います。

土屋勝裕(『映画 太陽の子』共同制作プロデューサー)

1970年生まれ、東京都出身。1994年にNHKに入局し、ドラマ番組部に配属。以来、数多くのドラマ演出・制作を行い、国際共同制作も行っている。現在はメディア編成センター、ドラマジャンル担当。 連続テレビ小説「ひまわり」(96 初演出)、ドラマ新銀河「しあわせ色写真館」第2話(97 演出)、ドラマの花束「素敵にライバル」(99 演出)、大河ドラマ「利家とまつ」(02 演出)、特集ドラマ「楽園のつくり方」(03 演出、文化庁芸術祭優秀賞受賞)、連続テレビ小説「天花」(04 演出)、土曜ドラマ「氷壁」(06 演出)、大河ドラマ「篤姫」(08 台本・時代考証・スケジュール担当)、大河ドラマ「龍馬伝」(10 プロデューサー)、特集ドラマ「心の糸」(10 制作統括)、岐阜地域発ドラマ「恋するキムチ」(11 制作統括)、特集ドラマ「真珠湾からの帰還」(11 制作統括)、特集ドラマ「家で死ぬということ」(12 制作統括)、よる★ドラ「恋するハエ女」(12 制作統括)、大河ドラマ「花燃ゆ」(15 制作統括)、特集ドラマ「スニッファースペシャル」(18 制作統括)、国際共同制作ドラマ「Oh Lucy!」(17 制作統括、映画はカンヌ映画祭上映)、国際共同制作ドラマ「37Seconds」(19 制作統括、映画はベルリン映画祭上映)、日台共同制作ドラマ「路~台湾エクスプレス」(20 制作統括)、特集ドラマ『映画 太陽の子』(20 制作統括)、連続テレビ小説「エール」(20 制作統括)

土屋勝裕からのメッセージ

『映画 太陽の子』は日本人のメンタリティの奥底を深いところで描いた作品です。黒崎監督の意向もあって、海外の人に見てもらうため国際共同制作というスキームで、海外のクリエイターの意見も取り入れながら制作しましたが、戦時中の日本人の葛藤を現代に生きる日本人が描いたこの作品は、間違いなくMade in Japanの作品です。ですが、そこで描かれている日本人たちの深い葛藤は、人種や民族を超えて普遍的に共感を呼ぶものだと思うのです。世界中の人たちに見てもらい、日本人の葛藤を知ってもらい、共感してもらえる作品だと思っています。2021年にアメリカで公開されましたが、まだまだこの作品は世界では知られていません。もっともっと多くの人に見てもらい、多くのことを考えてもらうきっかけとなる力を持った作品です。この作品を終わらせてしまってはならない。上映を続けていくことで、この作品に新しい力を与え、時代や地域を超えて世界に羽ばたいていってほしい。そう思っています。
もともとの脚本には「戦争が終わった」というセリフがありましたが、最終的にそのセリフはカットになりました。核兵器の恐怖も戦争も今まさに終わらずに続いています。気候変動、少子高齢化、日本経済の行方など様々な問題があるけれど、先人たちから受け継いだものを少しでも良くして次世代に引き継ぎたい。たとえ10年上映を続けても何も変わらないかもしれません。しかし「バタフライエフェクト」で、100年先には何か変わっていることがあるかもしれません。非力な自分に出来ることは少ないですが、大勢の力が結集すれば何かを変えることが出来るかもしれない。そう信じて、10年間続けていきたいと思っています。

協力メンバー

松平保久

会津松平家14代当主。1954年東京都生まれ。学習院大学法学部を卒業後、NHKに入局。ドラマ、音楽番組、ドキュメンタリーなど様々の番組の制作を担当。
国際共同制作ドラマ「Oh Lucy!」(平栁敦子監督)/国際共同制作ドラマ「37Seconds」(HIKARI監督)/韓国との共同制作『 バーニング』(イ・チャンドン監督)/『映画 太陽の子』(黒崎博監督)の制作に参加。
現在はNHKエンタープライズにてサンダンス・NHK脚本賞事務局などフリープロデューサーとして番組制作に関わる。他に東洋ワーク株式会社 名誉会長/ボナリ高原ゴルフクラブ理事長を務める。
2011年8月に父・保定の跡を継いで14代当主に。幕末最期の会津藩主、松平容保の曾孫にあたる。歴史講演会、シンポジウムなどで会津藩の歴史、幕末史などを伝えている。座右の銘は「愚直」。
東京都港区在住。趣味は映画鑑賞、会津歴史関連書を読むこと、ゴルフ、オヤジバンド。